スキャルピングとは?
スキャルピング(Scalping)は、短時間のトレードで、確実に利益をあげるトレード手法です。
相場は、一定時間一定方向に動く習性があります。
その一定方向に動く、数秒から数十分の短いスパンの間にトレードすることで、確実に稼ぐことを目的とします。
ひとつひとつの利益は小さいが、何度も繰り返すことによって、利益を積み上げることができます。
短期になればなるほど博打的要素が強まるといわれるが、トレード時間が短い分、利益になる確率が高くなるともいわれる。
また、ひとつひとつの利益が小さい分、予想が外れた時の損失も小さいのが利点ともいわれています。
この一定時間一定方向に動く習性と、数秒から数十分の短いスパンでのトレード方法をマスターすれば、バイナリーオプションや仮想通貨(暗号通貨)で稼ぐ場合にも活用できそうですね。
スキャルピングで稼ぐコツ
稼げる時間帯を選ぶ
スキャルピングで稼ぐには、相場にある程度の動きが必要で、値動き(ボラティリティ)の大きい時間帯を狙うことで効率的に稼げるようになります。
3大市場の開始直後
FXの取引は、ニュージーランド(ウェリントン)から始まり、米国(ニューヨーク)で終了します。
FXの3大市場は、東京(日本)、ロンドン(イギリス)、ニューヨーク(米国)です。
東京市場は比較的落ち着いた値動きで、最も取引額の大きいのがロンドン市場。最も値動きの激しいのがニューヨーク市場といわれています。
どの市場でも開始直後に値動き(ボラティリティ)が激しくなることから、日本時間の9時から11時、16時から18時、22時から24時がスキャルピングに最適な時間帯と言えます。
ただし、ロンドン市場、ニューヨーク市場は、夏季にサマータイムが適用されるので、3月末ごろから10月末ごろまでの間は、日本時間の9時から11時、15時から17時、21時から23時が最適な時間になります。
- 9:00〜11:00
- 16:00〜18:00 ※夏季15:00〜17:00
- 22:00〜24:00 ※夏季21:00〜23:00
各市場のサマータイム適用時期は、下記のようになります。
ニュージーランド(ウェリントン) | 9月最終日曜日から4月第1土曜日まで |
オーストラリア(シドニー) | 10月最終日曜日から3月最終日曜日まで |
日本(東京) | なし |
中国(香港) | |
シンガポール | |
中東(バーレーン) | |
ロシア | |
ドイツ(フランクフルト) | 3月最終日曜日2時〜10月最終日曜日3時まで |
スイス(チューリッヒ) | |
フランス | |
イギリス(ロンドン) | 3月最終日曜日1時〜10月最終日曜日1時まで |
米国(ニューヨーク) | 4月第1日曜日午後2時から10月最終日曜日午後2時まで |
3月末ごろから10月末ごろといっても市場によって微妙に異なりますので、サマータイム切り替え時期のスキャルピング最適時間は微妙にことなります。
さらに、北半球と南半球では、夏季の時期が反対になりますのでご注意ください。
もちろん、この時間帯以外であっても値動きする要素があれば、スキャルピングで稼げる時間帯といえます。
例えば、重要な経済指標発表直後も値動きが大きいので、効率的に稼げる時間帯です。
重要な経済指標発表直後
注目すべき経済指標には、国内総生産(GDP)、消費者物価指数(CPI)、雇用統計(失業率・非農業部門雇用者数…)などがあります。
最も注目すべき経済指標は、米国の雇用統計です。
毎月第1金曜日22:30(夏季:21:30)に発表される、失業率と非農業部門雇用者数は世界中が注目しています。
最低限おさえておきたい重要なイベントは下記になります。
標準 | 夏季 | 重要なイベント |
---|---|---|
7:45 | 6:45 | ニュージーランド指標発表 |
8:00 | 8:00 | 東京指標発表 |
18:00 | 17:00 | 欧州指標発表 |
22:30 | 21:30 | 米国指標発表 |
大きな値動きは、基本的に金利の動向に左右されます。
利上げされた場合、その国の通貨が買われ、利下げされた場合には売られる傾向があります。
例えば、NZドルと日本円(NZD/JPY)の組合せで、NZドルが買われると“NZドル高円安”となり、NZドルが売られると“NZドル安円高”になります。
雇用統計は金利と連動していて、事前の予想と結果が大きく異なる場合、一瞬で大きく動くことがあります。
しかし、雇用統計の数字によって、直ちに利上げや利下げが行われるわけではなく、予想と結果の差で動くことになります。
基本的には、雇用統計の数字が良いと、その国の通貨が買われ、悪いと売られます。
例えば、米ドルと日本円(USD/JPY)の組合せで、米ドルが買われると“ドル高円安”となり、米ドルが売られると“ドル安円高”となります。
ただし、単純に良ければ上がる、悪ければ下がると考えるのは危険です。
大きな指標発表時には、激しく大きな変動になるため、初心者のうちは手を出さない方が無難かもしれません。
値動きの大きい通貨ペアを選ぶ
スキャルピングは、相場にある程度の動きが必要なので、値動き(ボラティリティ)の大きい相場が適しています。
取引回数が増えるので、取引コストの小さいペアであることも重要です。
激しく動き過ぎるとスプレッドが広がったり、予想と逆に大きく動いた時に大損してしまうので、初心者のうちは比較的動きが穏やかで、相場の動きを予測しやすい東京市場やヨーロッパ市場で試してみることをおすすめします。
- 1エントリーで、数pips〜10pipsくらいが目標
- EUR/USD(ユーロ・米ドル)・GBP/USD(ポンド・米ドル)・USD/JPY(米ドル・日本円)などで試す
ポジションを持つタイミングや、相場がポジションの逆方向へ行った場合の素早い損切りなどが勝敗を左右するので、トレードしている間は相場を見続けることになります。
あなたのトレードしやすい時間帯に一定以上値動きする通貨ペアを選ぶのがコツで、自分の扱いやすいペアがベストだということです。
ただし、トレードするための時間に余裕があっても、システムの突発的な事後に対応できるよう、取引口座の最低証拠金に注意し、万が一の場合、強制ロスカットで終わっても問題ないようにしておきましょう。
基本チャートとテクニカル指標
スキャルピングでトレードする祭は、基本的にファンダメンタルを考えず、テクニカル指標を重視します。
テクニカル指標は、基本的にボリンジャーバンド。
1分足のチャートにボリンジャーバンドを重ねて表示させます。
- チャート:1分足
- テクニカル指標:ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、移動平均線に価格の変動率と標準偏差を盛り込んだテクニカル指標です。
中心線(移動平均線)と、それを挟んだ上下2本ずつの計5本で構成されます。
中心線に近い上線が+1σ(シグマ)中心線に近い下線が−1σ、遠い上線が+2σで遠い下線が−2σと呼ばれています。
中心線は、基本的に小刻みな動きがありません。
上昇トレンドから徐々に横ばいになると、その後に下降トレンドに移行していく可能性が高くなり、下降トレンドが続いた後に底を打つと、その後に上昇トレンドに移行する可能性が高くなります。
売買のタイミング
基本的に、ボリンジャーバンドの中心線(移動平均線)が下向きであれば売り(Sell)から入り、上向きであれば買い(Buy)から入ります。
基本的には1分足でトレードするのですが、日足・時間足・5分足を確認して、1分足を見ることが重要で、全体的なトレンドを意識して、それに逆らわない方向で売買することが稼げるポイントです。
ポジションと逆に動いてしまった場合は、すぐに損切りすることも視野にいれておいて下さい。
売りから入る例
- 中心線で売って、−2σで利食い。
揉み合いは、中心線を突き抜けたら利食い。
- 上昇トレンドから下降トレンドに移行したことを確認。
- ローソク足が中心線を突き下げて、上がらないことが確認できらたら売り。
- −2σに絡む水準で利食いする。
※−2σで買いポジションは作らない。
買いから入る例
- 中心線で買って、+2σで利食い。
揉み合いは、中心線を割り込んだら利食い。
- 下降トレンドから上昇トレンドに移行したことを確認。
- ローソク足が中心線を突き上げて、下がらないことが確認できたら売り。
- +2σに絡む水準で利食いする。
※+2σで揉み合いながら上昇する場合は、下がり始めて、中心線を割り込んだら利食い。+2σで売りポジションは作らない。
バンドウォークの例
- 上昇トレンド:+1σで買って、+2σで利食い。
- 下降トレンド:−1σで売って、−2σで利食い。
バンドウォークとは、揉みあいながら上昇または下降するトレンドで、+1σと+2σの間に沿って上昇する状態または、−1σと−2σの間に沿って下降するトレンドです。
ボリンジャーバンドが収束(+と−の幅が狭くなる)した後、拡散(+と−の幅が広くなる)していくタイミングで現れる場合が多く、荒稼ぎのチャンスと言えます。
スキャルピングを自動化する方法
スキャルピングは、少ない利益でも確実に稼ぐことを目的としたFX手法ですから、初心者でも比較的簡単に稼ぐことが出来る方法といえます。
とは言え、裁量取引ですから自分の感情や欲望などが絡んでうまく稼げないこともあります。
そんな場合に役立つのが、ツールです。
ツールを使って自動化すると「もうちょっと稼げそうだから利食いを待とう… えーーーっ!さっき利食いしとけばよかった!」なんて事になりません。
たとえ、ツールが有料であったとしても、すぐにペイできるのがFXのいい所でもあります。
FXをビジネスとして始めるなら、ツールによる自動化も検討するべきでしょうね。
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